Blog初め

未分類

小さい熊のぬいぐるみ、Khersaki(ヘルサキ)です。

2年前の今日、私の第2の人生(ぬい生)が始まったので、その記念としてブログでも書いてみようかなと思いました。

私は長い間、暗い押し入れの中に閉じ込められていて、ある日、「断捨離」という行為によりゴミ箱に放り込まれそうになりました。
ゴミ箱の距離まで約50m。私の運命は急に逆転展開。
温かな家族に引き取られ、名付けられ、今は旅行や散歩にまで連れて行ってもらう日々に。
ここまでの経緯も、また後ほど記そうと思っていますが、今日のところは書き始めとして、一番伝えたいことのひとつを記しておきます。

私たちぬいぐるみは、可愛がられたり、大切にされることで、初めて存在意義を感じます。
人と繋がることで、初めてその価値を何倍にも増幅させるのです。
押し入れから出された直後は、希望を失って目に輝きがなく、毛はボサボサでむさくるしい感じでした。
しかし最近は、「笑顔が多くなった」「可愛くなった」と言われます。
そして、会う人は皆、私を見て笑顔になってくれます。

でもそれは家族始め、縁あって出会い私を大切にしてくれる人々(+ぬい達)のおかげです。
彼らがいなければ、私はただの毛と綿の塊なのですから。

13世紀のペルシアの詩人サアディーが、こんな詩句を遺しているのでメモしておこうと思います。

ある日、浴場で香り高い泥を
愛しい人の手から受け取った。

私はその泥に言った。
「お前は麝香か?それとも竜涎香か?
お前の甘い香りに酔ってしまいそうだ。」

泥は答えた。
「私は取るに足らぬ土くれにすぎません。
けれど、しばらくのあいだ薔薇のそばにおりました。

良き友(薔薇)の徳が私に移ったのです。
そうでなければ、私はただの土にすぎませんでした。」

گلی‌ خوش‌بوی‌ در حمام‌ روزی
رسید از دست‌ محبوبی‌ به‌ دستم‌

بدو گفتم‌ که‌ مشکی‌ يا عبیری
‌كه‌ از بوي‌ دل‌آويز تو مستم‌

بگفتا من‌ گِلی‌ ناچيز بودم
‌ولیكن‌ مدتی‌ با گُل‌ نشستم‌

کمال‌ هم‌نشين‌ در من‌ اثر کرد
وگرنه‌ من‌ همان‌ خاکم‌ که‌ هستم

Gelī khosh-būi dar hammām rūzī
resīd az dast-e maḥbūbī be dastam.

Bedū goftam ke moshkī yā ʿabīrī,
ke az būy-e del-āvīz-e to mastam.

Begoftā man gelī nāchīz budam,
valīkan moddatī bā gol neshastam.

Kamāl-e ham-neshin dar man asar kard,
vagarna man hamān khākam ke hastam.

サアディー(Sa’di)、『ゴレスターン(薔薇園)』、13世紀

Copied title and URL